派遣の話をするんじゃい

人材業界で感じたことを率直に書いています(^^)

派遣社員の差別

お疲れ様です。

 

派遣社員の差別については大きな課題と思っています。

派遣先社員における派遣社員の差別にもいろいろな形があると思っていますが、

昔からの不変的なものと言えば、

派遣社員」>非正規社員(=契約社員)>正社員になれない人、

のような「能力の低い人、立場が低い人」といった見下した見方だと思います。

 

また、「よそ者」といった見方をされる場合があります。

派遣社員」>外部の社員>自分たちとは違う「よそ者」、

といった地方ではありがちなケース。

 

その他、企業の力関係で言えば、

派遣社員」>協力会社の社員、下請けの社員>下の立ち場の社員、

といった形で立場の上下関係の面で差別的な態度を取られるケース。

 

原因はいろいろとありますが、影響力が大きい要素として

その企業の体制・体質があると思います。

 

一般的に、派遣先社員よりも派遣社員のほうが少ないことが大半でしょうから、

易きに流れるという言葉が適性がどうかわかりませんが、派遣先社内の風潮として

上記のようなものがあれば、大半の方がそうなってしまうでしょう。

 

派遣社員さんにも、どうしても世間の風潮の影響で、「派遣社員=良くない、望ましくない」といった

気持ちを心のどこかに持っている場合が多いので、少しでもそういった差別的な雰囲気があると

敏感に反応してしまいます。

 

そういった状況が起こると、派遣先にも派遣元にも良い影響が無いので非常に重要です。

派遣先⇒派遣社員が定着しづらい環境を作ると、定着率の低下、人員の入替が多くなり、

職場の戦力として安定しない。新人教育が続き教育担当のモチベーションが低下する。

教育担当者のモチベーション低下した状態で派遣社員を受け入れると、大抵早期退職が起こる。

費用対効果が悪くなる。職場の既存社員に負担が集中し、残業の増加、労働環境の悪化、

余裕が無くなることによる不安全行動の増加による労災、確認不足による作業ミス、確認作業の増加、

作業効率の悪化等、長期的には様々な影響が出てきます。

 

派遣元⇒収益の悪化、採用コストの増加、当該派遣先の不人気案件としての風評被害

採用の鈍化、派遣先人事部との信用失墜、採用担当のモチベーションの低下、

短納期の代替え対応による採用ミスマッチの増加、他既存派遣社員のモチベーション低下による

異動希望者の発生など、比較的早期に影響が出てきます。

 

派遣先社員と派遣社員は、立場が異なります。

所属する会社は違うし、雇用形態は別にしても別会社の社員なので

善し悪しは別として待遇が違うのは当然です。

 

それでも、一昔前には、派遣先社員よりも派遣社員のほうが待遇が良い、なんてこともあったんです。

派遣先企業が比較的小規模の会社で、派遣元会社が全国区の大企業だった場合に

起こった現象ですが、最近はあまり聞かなくなりました。

 

私は、派遣社員として勤務している多くの方が「これで良い」と思っていないと思っています。

私自身も理想的な勤務の仕方ではないと思っています。

でもだからこそ、派遣社員としての待遇を理解して承知して勤務頂いている方には、

感謝の気持ちがありますし、他社の正社員採用が決まって当社を退職する時には

大喜びで送り出します。(卒業、と思っています)

 

派遣社員の差別。実際に立場が違うのだからあってもおかしくないことではありますが、

そこをしっかりと整えていくことが派遣先として業務効率を上げていく上で必要で重要な

ことと思っています。

 

私個人的な話となりますが、私が唯一担当させてもらっている派遣先では

定着率が非常に良く、突発退社や早期退職がほぼいません。

退職される方はいますが、計画退社なので1ヶ月以上前に届け出があった上で

後任者の採用をし、当人同士で業務引継ぎを実施していくことが普通となっています。

 

派遣先と派遣元がしっかり嚙み合えば、職場は非常に安定します。

私はそのためには派遣先に積極的に助言します。

派遣元(派遣会社)は、ただ派遣先に言いなりになるのではなく、

派遣先企業さんと一緒に良い職場を創っていく、というイメージを持って

対応してくことが大切で、その姿勢が派遣先に浸透する時に、

派遣先企業の派遣社員に対する対応・態度・体制が良くなっていくものと思います。

 

結局は、派遣先企業も人の集まりですので、人それぞれの意識ひとつで変わります。

その意識を変えるキッカケを与えることが、派遣会社の必要な取り組みだと思います。