派遣の話をするんじゃい

人材業界で感じたことを率直に書いています(^^)

採用担当者とのケンカ

お疲れ様です。

 

だいぶ昔の話になりますが、

私が派遣先において当社の派遣社員さんの

常駐管理者として現場管理していた頃、

当社の採用担当者とケンカになりました。

 

当時、有効求人倍率が高騰しており、

採用担当は大苦戦、広告を出しても面接を設定する

こと自体がままならず、来たとしても適正不良や

応募者ご自身に辞退されてしまう等、採用が難航、

私の居た職場では人員不足が解消されずに

派遣社員さんには連日の残業をお願いする状況でした。

 

幸い、そのお取引先とは労働者派遣の契約を締結していたので

(変な言い方ですが)残業が増えると、それに比例して売上が増加し、

当然派遣社員さんの給与も増加しました。

ただし、決してそれで良いとは言えず、適正な管理状況に

持っていくためには10人の仕事量は10人で行う、というような

最適な状況を作ることが求められます。

 

そのために従業員採用を担当者へ依頼しているのですが、

一向に解消されない。そこで採用担当者と打ち合わせをした際に

プチ事件が発生しました。

 

「早く欠員を解消したかったら、他社に負けない労働条件にする

必要があるので、募集条件の給与設定をもっと上げてください」

 

私も若かったこともあったり、現場が大変だったこともあり、

そのセリフにカチンと来てしまいました。

 

「新規従業員の給与設定を上げるのであれば、まずは既に

先行して勤務している既存の従業員さんの給与を上げることを

検討することが先。また、派遣先企業さんとの労働者派遣契約によって

頂ける派遣料金(売上の基礎となる1時間当たりの金額)が決まっているので

給与設定を上げるだけでは単純に利益が小さくなることとなる。

なので派遣先企業さんとの派遣料金の交渉から進めなければならない。

利益を削って採用を進めた結果、事業による利益が確保出来なければ

撤退を検討しなくてはならない。撤退となれば、いま頑張ってくれている従業員さんは

どうなる?今後、有効求人倍率が緩やかになって現在の給与設定でも

十分に採用が進む状態になっても、一度引き上げた給与設定は下げることは

出来ない。採用担当は採用することだけを考えて現場のことは考えていないのか!

給与設定を上げるだけで解決するなら、採用担当はお前じゃなくても誰でも

良いではないか!」

 

という内容でした。

どちらが良いとか悪いとかは言えませんが、非常に難しい問題です。

人事担当と現場担当でよくある所謂「あるある」かもしれません。

 

採用担当者は、自身の職務の責任として「採用する」ということに

着目し、現場担当者は全うに現場を運営することに着目します。

 

どこでもありそうな内容ですが、世間の会社さんでも起きていることかと思います。

 

会社は様々で、比較しだせばキリがなく、給与の高い会社もあれば

それに比べて低いところもあって、置かれた条件下の中でなんとかやりくり

しています。当然、その条件を向上させることも併行して進めています。

 

「与えられた条件の中で、きちんと採用を進めていくのがお前の仕事だろ!」

 

心の中でそう思いました。

当時の私はその時の職務責任上、「現場目線」でそう思いました。

相手の採用担当者は「採用目線」です。