偽装請負
お疲れ様です。
「偽装請負」
昔、偽装請負が問題として取りだたされたことがありました。
いくつかある中で、特に取りだたされたのは製造業の事案でした。
当時、製造業に対する人材派遣は禁止されており、アウトソーシングするとなると「業務請負」としての事業を行わなければなりませんでした。しかし、問題となった業者は業務請負として労務管理・作業管理など自立して業務が完結できる体制が取れていないにも関わらず、「業務請負」として法の網を潜っていた結果、指揮命令・労務管理責任が曖昧となり、無責任な管理状況を放置した結果、その煽りを受けた従業員(今でいう派遣社員)が過労自殺に追い込まれてしまったという内容です。(実態としては労働者供給事業、に該当するのかと思います)
その後、正式に製造業における人材派遣が認可され、幾度かの法改正があり現在に至っております。
製造業は建設業と並んで、労働災害が比較的多い業種です。
安全管理責任を明確にし、きちんとした指揮命令を確立させた上で行わないと労働災害を招きます。建設業においてはいまだに作業者を人材派遣することは認可が下りておらず、建設業の管理者や事務職ならOKという状況です。
昔の資料を確認していた時にこんな話を発見しました。
なにかと改善が行われるときは、キッカケとなる「何か」があるわけですが、今回のように「人」が犠牲となっての改善は非常の心が苦しいです。
「業務請負」は、請け負った内容をきちんと完結出来ない業者がするべきではありません。依頼したいのであれば、出来るノウハウがある業者にきちんと依頼すべき。でないとこのようなことがまた起こります。